こんにちは~!かもめです。
このサイトを見つけてくださってありがとうございます。
ここでは、日々のレクリエーションを何にしようか悩んでいる介護士さんへ、ヒントになるようなレクネタを紹介しています。
また、かもめがレクを実際に行った時の様子や反省点なども紹介しています。
今回紹介するのは ”聖徳太子ゲーム” というゲームです。
準備いらずで簡単にできる一方、耳が聞こえにくい高齢者の方に、盛り上がってもらうには難易度が高いゲームです。
かもめはやってみて大失敗でした!
どうしたら上手くいくかを考察してみたのでそちらを参考にしてみてください!
聖徳太子ゲームとは? → 数人が同時に叫んだ言葉を聞き取るゲーム!

聖徳太子ゲームって聞いたこと無いけど、どんなゲームなの?

2~3人の代表者を決めて、それぞれがお題に添った別々の単語を同時に叫ぶの。
それを周りの人が、聞き取って何個聞き分けることが出来るかを競うゲームだよ!

なんで聖徳太子ってなまえがついてるの?

聖徳太子は一度に何人もの人の話を聞き分けることができたみたいよ。
それにちなんで考え出されたゲームだから、聖徳太子ゲームていうの。
ルールは単純で、お題さえ決めておけばいつでもどこでも取り入れることの出来るゲームです。
ですが、高齢者ならではの落とし穴がありました・・・。
聖徳太子ゲームをやってみよう!
実際に行った方法です。
どのへんが失敗だったか予想しながら読んでみませんか?
時間・人数目安
30分くらい ・ 10~20人くらいで行います
準備物
ホワイトボード : 1枚
お題 : ジャンル別に2~3つの単語をピックアップしておきます
*馴染みの深い単語を選ぶと聞き取りやすいです
やり方
①利用者さまにホワイトボード前に半円になって座ってもらいます。
②今から聖徳太子ゲームをすることを伝えルールを説明します。
ルールはあらかじめホワイトボードに書いておくと、より分かりやすいです。
- ジャンケンをして2~3人、出題者を決めて、前に出てもらいます
- 出題者の方に単語を紙に書いて渡します
- ”セーノ!”の合図で、紙に欠かれた単語を出題者全員で読み上げます
- 読み上げられた単語を聞き取れた方は答えます
- 全部答えが出たら終わり
*聞き取りやすくするために場所を移動しても良いなどルールとして取り入れてもOK!
③ルールの理解を深めるために、まず職員が見本として聞き役をします。
利用者さま2~3人に紙を渡して同時に叫んでもらいます。それを職員が聞き取ります。
同時に利用者さまにも聞き取れたか確認してみます。
この時、はじめに職員が何個単語を聞き取れるか予想してもらうと盛り上がります。
④実際にゲームを行います。ジャンケンをして出題者を決めます。出題者の方は前に出てもらいます。
ジャンケンをする時に、足ジャンケンなどを取り入れるとアイスブレイクにもなります。
⑤利き手側に答えのジャンルを伝えます。この事により、聞く準備ができて、聞き取りやすくなるようにします。
⑥出題者の方へ再度、せーの!の掛け声で同時に読んでもらうことを説明します。それから、ゲームを開始します。
⑦聞き手側に、聞き取れた単語があるかを確認します。
⑧すべての単語が出るまで、何回か出題者に単語を読んでもらいます。
*答えが出てこなければ、解答を行っても大丈夫です。
⑨解答が出たあとで、もう一度出題者に同時に読んでもらって、本当に解答の単語を言っているか確認してもらいます。
⑩出題者を交代しつつ、5問くらいゲームをします。
⑪最後に一番聞き取れていた方などにインタビューをします。
⑫クールダウンのために深呼吸やストレッチをします。
利用者さまの反応は? & 反省点!
どうでしょう?どのへんが落とし穴だったか分かったでしょうか?
答えは、利用者さまが答えを全く聞き取れなかったことです!
普段の会話をきちんと聞き取れていても、やはり高齢ということで聴力は落ちています。
また、集中力、聞き分ける力など弱まってきていて、一人の人が同時にいくつもの単語を聞くのは難しかったみたいです。
ということで、反省点を生かすルールを考えてみました。
①3~4人づつのチーム戦にして、チーム内で聞き取る人の担当をつくる。
→ チームで、「この人の言っている言葉は私が担当する!」という役割を持ってもらったら、参加意識を高めることにもなり、もう少し聞き取りやすかったのではないかと思いました。
②ゆっくり単語を読む。
→ 純粋に聞き取りやすくなると思います。一文字1秒かけて読む!などしたら、読み方自体の楽しさも増えます。その一方ルールを増やすことで、理解しにくい方が出てくる可能性があります。
③あらかじめ読んでもらう単語以外の答えもホワイトボードに書いておいて、読んでもらった後その中から答えを選んでもらう。
→ はじめに答えを含む単語を書いてあったら、一文字でも聞き取れると答えが分かりやすくなります。
④読んでもらう単語を、利用者さまの好きな曲名や、利用者さま自身の名前にして、読まれた名前の人には聞き取りやすい工夫をする(カクテルパーティー効果を狙う)
→ 自分のことや興味ある単語ならば聞き馴染みもあり聞き取りやすくなります。
以上、考えたルールを書いてみました。次回行ってみた時に取り入れてみて、どうだったかを追記で書いていこうと思います。
今回、ゲームの内容自体は失敗でした。
また、ルールから外れて、単語をワザと!他の人とタイミングをずらす方がいたり、単語を読む係をお願いしても、実際に読んでくださらない方がいたりと、進行的にも失敗でした。
ですが、その失敗部分がみんなの笑いを呼んでいて、楽しそうにしている方もいました。
拙い進行の中でも、楽しんでくださる方に感謝です。
効果・メリット
ここでは、聖徳太子ゲームをすることで期待できる、効果・メリットを紹介します。
- 出題者には単語を読んでい、回答者には答えて貰う事で、口腔機能や呼吸器機能の維持向上につながります。
- 大きな声を出してもらうことで、ストレスの発散につながります。
- 聞き取るには集中力が必要です。集中力の向上に繋がります。
- ゲーム内で役割を担うことで、参加意欲が高まります。また、自己肯定感を高めることにもなります。
- 「何て言った?」など利用者さま同士で話し合うことで、コミュニケーションが図れます。
注意点・デメリット
ルールが理解しにくかったり、同時に読み上げるタイミングが図りにくい方がいます。認知症がある方等には職員が側について一つ一つ丁寧に解説をしながら、ゲームを進めます。
耳の聞こえにくい方もいます。その方が望めば出題者側になってもらう、出題者の目の前で聞いても良い、など工夫をして参加することで、ストレスにならないようにします。
レクリエーションに参加したくない方もいます。職員が一人付いて別のレクをしてもらう、ゲーム内の役割を担ってもらう、見て楽しんでもらう等、その方に合わせた過ごし方が出来るように工夫します。
最後に
レクをある程度成功させるには、やはり事前準備が大切です。
どこまで、利用者さまの反応を想像して工夫をこらした状態で、実際にレクとして実施できるかがポイントだと感じました。
ただ、予想外のことが起こっても職員の反応1つで失敗にもなるし、逆に楽しんでもらえる要素にもなりえます。対応力や柔軟性を常に高める努力をしないといけませんね💦
はじめはできなくても少しづつ積み上げていくことで、いつかレクリエーションをすることが大好きな介護士になろうと思います。
さあ、レッツトライ!